東大生に語った韓国史

李泰鎮著「東大生に語った韓国史」を読みました。



私は韓国の近代史をほとんど知りません。

昨日終ったNHKドラマ「遥かなる絆」は、中国残留孤児を父に持つ日本人大学生が中国の大学に留学する話でした。中国の大学で、中国人学生に、日本人は歴史を教わらないから知らない、と責められる場面が何度かでてきました。

そう、日本では、少なくとも私の世代では、韓国や中国に関する近代史を学校で習いません。


私がたんに不勉強で、本当は習ったのに覚えてないのかと言うとそんなことは絶対にありません!

私は、幼少期から歴史が好きでした。今はどうか知りませんが私が中学生の頃は、1年で地理、2年で歴史、3年で公民を習いました。歴史好きだった私は、2年生のときテストで100点を取るべく狂ったように社会(歴史)の勉強をして試験に臨みました。残念ながら、毎回、1問だけ度忘れ、勘違いで間違って100点は取れませんでしたが、取り敢えず、中学生が習う歴史は完璧に理解し暗記しました。

高校(大学受験)でも日本史を選択しました。中学のときとは違い高校のときは、そんなに勉強しませんでしたが、センター試験では9割近い得点を取ったと思うので、ま、一応、高校で習う日本史もほぼ理解し暗記していました。
(もしかして、どさくさにまぎれてプチ自慢してしまった?^^;;)


でも、韓国に関する近代史はほとんど知りません。

昔取った杵柄で、今でも

1894年東学党の乱(甲午農民戦争
1910年ハルビン伊藤博文安重根に暗殺される
1910年韓国併合

などは年を覚えてますが、これが私の知っている全てとも言えます。


さて、「東大生に語った韓国史」ですが、これは韓国併合に関する話です。著者が東大大学院で行った講義をそのまま本にしたものです。韓国併合に至るまでの諸々が講義されています。

私は、上記の通り、1910年韓国併合というのは知ってますが、どのように併合したのかなどは一切知りませんでした。日本が軍事力に物を言わせて韓国を自国に組み入れたんだろう、くらいに思ってました。
ま、それはそれで事実なようですが、一応、併合は形式的には法律にのっとって手続きが行われたのだそうです。

韓国併合(の正当化)に関しては、
1.自力では近代化できない朝鮮を日本が助けてやった
2.きちんと法律にのっとって併合した
という主張があるそうです。私はそんなことすら知りませんでしたが・・・


この本では、それに対し、
1.当時の大韓帝国が自力で近代化を始めていた → 日本が併合しなくても自力で近代化が進んでいた
2.併合の法律手続きには不備があり、無効である
ということを諸資料に基づき述べています。


色色と勉強になりました。